私の唇はキス魔に持って行かれました


「あ、奈乃」


お店に出ようとしたら何故か霧夜くんに呼び止められた
なので、素直に振り返ると何かを投げつけられた


「わきゃっ!?」


バサリと何かが私に被さった
手でソレを取るとソレは…


「パーカー?」


しかも、男性用みたいでかなりダブダブのパーカー
…コレは、霧夜くんのパーカーなのでは?


「着てれば?嫌なんだろその格好」

「!!」


忘れてた…
腹だし水着を着てたんだった…


「…でも、霧夜くんのでしょ?いいの?」

「Tシャツ持ってるから大丈夫。…てか、着ろ」


命令形?!
そんなに私の水着姿見苦しかった?!

…まぁ、うん。
着てます、着ますよ。

だって、やっぱり腹だしは無理です
恥ずかしいもん