ところが……

 私が彼らに気が付いたように、向こうも私に気が付いていたらしい。

 近づいてくる足音に気が付かないほど落ち込んでいたのだろう



 「佐山さん」


 「……!!」  
  
 突然名前を呼ばれ、顔を上げると目の前にいるのは
  !!!

  荻野軍団
   
  どうしてここにいるの?
 
  だって、さっき

  向こうの方で遊んでたじゃない

 私どんな顔してるんだろ? 


 「どうしたの?」

 心配そうに覗き込まれる
 やっと口に出せた言葉は

 「学校の……帰りな……だけ」


 「そっか。もう帰っていいよ」

 彼は笑顔で私の背中をポンポンと叩いたら行ってしまった

  今のは……何?

 この後軍団が私の前に姿を現す事は無くなった

 けど

 私の中に再び彼を想う気持ちがよぎるのは言うまでも無い