―― また別の日
いつものように一年のダブルス相手にしている時の事
バシッ
ポーン
パーン
隣のコートから聞きなれた男子の叫び声がする
「佐山~、タキが佐山の事好きだって~!」
小学校から一緒の篠田だ
あっそ!
だから何?
バシッ
こっちは今それ所じゃ無いんだから!!
パーン
二人を相手に一人で打ち合わなきゃいけないんだから
わるいけど、後にして!!
バシュッ
私は、言葉にはならない
今は打ち合いだけで精一杯
余裕なんてないんだから
篠田のそばに居たタキ(滝)と呼ばれてる奴は、そんなこと言わなくていいよ
とでも言っている様な動作をとっている
今はそんなのに構ってられないけど視界の端っこに映る


