2006年
3月21日の朝
夢を見た
不思議な夢
それまで別の夢を見ていたような気がする
突然テレビのチャンネルが変わったように、場面も変わる
《こんにちわ》
《荻野……くん?》
《うん。元気だった?》
《うん……ずっと会いたかったよ。会って伝えたい事があったの》
《何?》
《……あのね、妹から聞いていたよ》
この言葉で察するだろうか
《……》
《凄く嬉しかったの。私も荻野くんの事が好きだったから。だけど、恥ずかしすぎて答えられなかった……ずっとずっと無視してきて……ゴメンなさい》
やっと…言えた
《もういいよ(笑)》
《ありがとう》
《こっちこそ、ずっと気に掛けてくれてありがとね》
夢の中で、彼は笑顔を残してスッと消える