昼休みに部室へ顔を出すようになってから気がついた

 この部活はみんな凄く仲がいい

 でもそれは表面上だったってこと

 私は先輩方の聞いてはいけない話を耳にしてるような……


 実は三年生同士で派閥があるってこと


 最近姿を見かけないと思ってた先輩は、彼氏を追っかけてよその県に行ってしまった事


 ……etc


 ヒソヒソ声の有希先輩とスミレ先輩

 聞くつもりはないけど、勝手に耳に入ってくる

 この部室って、小屋みたいに小さいんだもん

  ヤバイ!!

  ……今の

  聞いちゃいけなかったんじゃ?


 先輩方も私の存在を忘れてたらしい

 ふと、私の存在を意識したのか


 「あっ、今のもしかして聞こえちゃった?」


 「すみません。聞くつもりもなかったんですけど……」


 「まぁミッキーならいいっか。そのかわり、絶対にもらさないでね」


 「もちろんですよ」

 怖くて言えません 
 
 でも、言うな!といわれると言いたくなる 

 きっと森があったら叫んでいたかも



 さてと。お弁当も食べ終えたし教室行きますか

 弁当箱だけ部室の棚に置かせてもらって


 「お先で~す」

 部室をあとにする