―― 4月
最初の日曜日がやってきた
私は紀ちゃんと一緒に駅に向かう
駅に着いた私は一番最初に探したのは
荻野くんの姿
どんなに辺りを見舞わしても
彼はいない
ちょっとがっかり
絶対来ると思ってたけどなぁ?
もう一度メンバーを見渡す
女子は……恵ちゃん、カエちゃん、トコちゃん、エンちゃん、凛ちゃん、紀ちゃん、そして私
男子が……加藤くん、狩谷、古田くん、藤森くん そして槙村
これだけ?
「じゃ、揃ったしそろそろ行こうか?」
藤森くん
「これで全員?」
紀ちゃん
「そうだよ(笑)」
「なんだぁ。もっと来るのかと思ってた」
「そのつもりだったんだけどみんな忙しいみたいね」
忙しいってのは多分嘘だ
ハメられたかも
まっ、いいか。
多分藤森と恵ちゃんの策略だろう
私と槙村をくっ付けたいとでも思ったんだろう
残念ながら、私は話する気すらありません
私は黙ったまま
唯、みんなの後ろにくっついて改札をくぐる
電車が来る


