「で、何処受けんの?」

  やっぱり言わなきゃダメなのね?


 「多分知らないと思うけど……順鳳」

 知名度が低いのだ


 「えっ!?」


 「やっぱり知らないよね?」


 「私もそこ受けるよ♪」


 「うそぉ!! なんで? カミッチ頭いいのにぃ!?」

 そう、彼女は私より、う~んと頭が良いはずなのに……


 「なんでこんな三流女子高受けんの?」


 「サヤ知らないの?ここ、進学にも力入れてるんだよ?」


 「そうなんだ~? 就職に力入れてるってのは人から聞いたけど」


 「うん。確かに就職は60%は成功するよ」


 「そんなに凄いんだぁ」


 「うん。私は、ここの進学クラスに入りたいんだけどね♪」


 そんなクラスがあった事さえ初めて知った

 同じ高校を受けるんでも

 こんなにレベルも違うなんて

 先生に促されるままに受験する私とは随分違う


 「じゃ、願書一緒に出しに行こう♪」


 「いいよ」


 「もう一人約束してる人いるんだぁ 。サヤ知ってるかな? 6組のオーちゃん」


 「って近江春菜さん?」

 「そうだよ。よく知っているね?」


 「だって、彼女元陸上部だもの」


 「そうだったね(笑) 彼女も順鳳受けるんだって」

  知らなかった~
 
  私だけかと思ってた


 「もっとも、オーちゃんは都立と併願だけどね」