「うん」
「だからな、そんなことしたら――ってえ?」
またもや硬直した青ちゃん。
やけにあっさりしてるなあと言われてしまった。
「だって食パンなんかくわえてたら口の中乾燥して走れなさそうだもの」
「なんでそこだけ現実的なんだよ!」
バンバンと机を叩きながら訴えてくる青ちゃん。痛そう。
「あーお、駄目なんだって 唄は白馬モノが好きなのよ」
「白馬……モノ?」
青ちゃんが聞き慣れない単語に聞き返した。
「白馬に乗った王子様云々」
「……ああ」
納得したのか呆れたのか、彼女は先ほど座っていた席に腕と足を組み座った。
