「ところでさっきの続きなんだけれど、唄は本気で王子様とかいると思ってるの」

「え、あはは、やだなあ青ちゃん、そんな簡単なこと」

「だよな、流石にいな」
「いるに決まってるじゃない」
「……え」

青ちゃんが硬直したのが分かった。なぜかは分からないけれども。

「だめよ、青 唄には現実を教えては」
冷静に小夜ちゃんが突っ込んだ。青ちゃんは小夜ちゃんの方を向き

「いや教えろよ、まじ教えろよ、いい機会だからこの際」
なにやら必死そう。
勢いよく私の方に向き直しそのままの勢いで


「唄、王道の食パンくわえて走ったらぶつかり、その男の子がなんと運命の相手だった、やったね、とかぜーったい無いんだからね」百面相である。
ころころ表情が変わる。