リリーは、時計台の鐘の音を聞くた
び、泣いてしまいそうな顔になる。
本当に泣き出してしまうんじゃない
か?と僕が顔を覗き込むと同時にさ
っきの表情にもどっている。


リリーは不思議な子だ。


今日も本を読んでいたら、リリーは
天使のような寝顔ですやすや寝てい
た。
僕はリリーをおこさないようにそっ
と、リリーの部屋をあとにした。