なんてステキな光景なんだろう。
私は見るたびこう思う。


そして、私がこの町を好きな理由は
もうひとつある。


ランだ。


ランは今日私のために本を何冊か持っ
てきてくれた。
きっと何時間もかけて私のために選ん
でくれたんだろう。
その証拠にランの目の下にはうっすり
とクマができている。
これは私の勝手な推測であって、間違
っているかもしれないけれど、もし本
当だったら…と考えたら自然に顔がに
やけてしまう。