冬月先輩は帰宅神。様々な妨害行動が予想されるが、一人で帰宅して一人で妨害を乗り越えるよりかは安全だ。
それにターゲットはあくまで先輩。巻き込まれても俺達に全てを押し付けて、素知らぬ顔で逃げることも可能。
先輩も俺も、危害を加えられなければ手を出さない。付かず離れずの位置をキープすれば、これほど心強い存在はいない。
虎の威を借る狐。またの名を、破壊神の威を借るヘタレ。
なんかストーカーっぽくて不気味だ。にしても音量デカすぎだ。
「こいつも放置でいきますか?」
「そうだな。何れ自爆するだろうし、放置でいいだろう」
「自爆?」
「すぐにわかるさ」
よくわからないけど、先輩が言うのだから大丈夫なんだろう。
それにあいつも俺達に危害を加える様子はないし、自分達の身の安全だけを考えよう。



