「なにをしているんだ?」
「山田に大会の生放送をキャプチャするようにメールしてるんです。あいつパソコン詳しそうだし、その辺の漫喫にでも行けばすぐに出来るんで」
「キャプチャ?」
「あーと、録画のことですね。他の参加者の動向とかわかれば、次当たった時対策しやすいかなって」
折角ユーストリームで生放送をしているんだ。使わない手などないだろう。
山田はパソコンに詳しいようだし(どことなくオタク臭がするのだ)フリーのキャプチャソフトも探せばいくらでも見つかる。
最悪キャプチャ出来なくても、山田が帰宅神の動向を観察出来ればそれでよし。重要なのは映像よりも情報だ。
「その発想はなかった。パソコンに詳しい君ならではのアイディアだな」
「そうっすか?」
多分の他のチームも同じこと考えてると思うけど、先輩クラスになると情報収集なんて小細工は必要ないのか。
あらゆる障害を破壊して突き進む破壊神ですもんね。



