帰宅部全国大会


「破壊神の弟子か……まあ、お互い予選ブロックでぶつからないよう願おう」


「そうだな。数いる帰宅神の中でも、宝具の盗み人ほどやっかい極まりない人物はいないからな」


「ははっ。破壊神にそう言われるのは最高の誉れだ」


ではまた後でと捨て台詞を吐いて、宝具の盗み人は去って行く。


なーんか気に入らない。先輩と仲良くお喋りしやがって。


ぐぬぬぬぬ……もしかして違う意味でもライバルだったりするんだろうか。


「どうした海斗、恐い顔して」


「な、なんでもないです。それより早く行きましょう」


兎に角今は大会のことだけ考えよう。


だが宝具の盗み人、もしテメェと当たったら問答無用で潰しにかかるんで世露四苦。


……あれ? ヤンキー語のよろしくってこれであってたっけ?


ヤンキー語を思い出しながら教室に到着すると、黒板にデカデカとトーナメント表が記されていた。