公共交通の有無と時刻表の確認は基本。現地に足を運んで何度も帰宅のシミュレーション。


どの交通網を使えばいいのか。近道はないのか。人込みなどの周囲の環境はどうなっているのか。


徹底的にリサーチを行い、帰路の最適化を行った。


正直、こんなに下準備をするもんだとは思っていなかった。


廃校を使うとか、マンションを用意するとか、俄かに信じられないことばかりだったけど、実際に下見をして行くうちに「嗚呼、本当に大会があるんだぁ」と帰宅部全国大会の存在を実感していった。


そして先輩達が本気になって、全力でこの大会に挑んでいることを知った。


なにがそこまで先輩達を駆り立てているんだろう? ただ帰宅するだけじゃん。


馬鹿馬鹿しいと思いながらも、先輩達とこうして作戦を立てたり、帰路を確認するために周囲を捜索するのは結構楽しかった。


なんといってもこの二週間、先輩とずっといれたってのは大きいですよねー。うへへへっ。


明らかに不純な奴が一人紛れ込んでいるが下見は順調に行われ、二週間などあっという間に過ぎ去り、大会当日を迎えた。


県大会が始まるのだ!