県大会の会場は、廃校になった小学校を使うらしい。


帰宅する家は大会が用意した複数のマンションの内、学校毎にランダムで決められる。


学校とマンションの距離は一律で同じ距離。どのマンションを宛がわれても、基本的に優劣はない。


どのような手段を駆使して帰宅しても、法とマナーを犯さなければ許される。


徒歩でも良し。自転車を使っても良し。電車やバスを利用しても良し(ただし単車の使用は不可)


その中でも公共交通の利用は、直帰では重要になってくる。


県大会では全校参加形の特別ルールが適応され、帰路が長く設定されているらしい。


参加者が一斉に帰宅し、如何に速く如何に美しく帰宅するかを競うのだが、帰路が長い分公共交通の使用は最早必須。


そこで俺達は大会までの二週間、念入りに下見を行った。


大会側が用意したマンションが告知されるのは、大会から二週間前。その瞬間から既に勝負が始まるのだ。


真っ先に始めたのが周辺地域の確認。