なんだかんだで、先輩と出会って一週間がたった。


いつも通り部活棟に行くと、そこには冬月先輩とお茶を楽しんでいる二人の男女がいた。


ネクタイの色からして女の人は二年生。もう一人の男は俺とタメだ。


髪の毛を後ろで一本にまとめた大人しそうな女子に、洒落た眼鏡をかけたインテリっぽい男子。


もしかして残りの帰宅部部員?


「えーと……」


「あっ! もしかして期待の大型新人君?」


「大型新人?」


「私は斎藤皐月、二年生ね。さっちゃんって呼んでいいよ」


「俺は一年の山田新太郎。宜しくな」


どうやら俺のことは冬月先輩を通して伝わっているようである。


他にも部員がいることは知っていたけど、冬月先輩以外の人物と会ったのは今日が初めて。