決勝戦は四人同士の帰宅合戦。
しかもその相手というのが、俺達がよく知る相手なのである。
「まさかこの面子で決勝とはな」
「いつぞやのリベンジマッチってところね」
「……そう、だね」
宝具の盗み人、七色の両声類、そして黒翼の女神の三人なのだ。
「ていうか、皆さん何気に勝ち進んでたんすね」
「そりゃあ帰宅神ですからね。その辺の帰宅部員にやられるわけないじゃない」
「ゴリ押ししか出来ない妨害厨なんかに、俺が負けるわけないだろ」
「……なぜか、勝ってた」
まあ確かに、帰宅神の中でもこの人たちは一癖も二癖もある人物だ。
熱唱しながら帰宅する美少女に、犯罪行為スレスレのことを仕出かす男、そして色んな意味でブラックな女の子。