ポットと急須と茶葉が常備されているこの部屋。良く見るとパソコンまで置いてあるハイテクぶり。


これでソファがあれば十分寝泊まり出来るな。朝一で学校に用事がある時とか便利そうだ。


サクサクとしたクッキーを食しながら、俺は先輩に一番聞きたかったことを口にした。


「あの、先輩はどうして帰宅部に入部したんですか?」


昨日は先輩の美貌と帰宅部という謎すぎる存在のせいで聞き逃してしまったこと。


なんのメリットもなさそうなこの部活にどうして先輩が入ったのか?


きっと何か重大な秘密だったり理由があるはず。


そう踏んでいたが、


「家に帰るのに理由がいるかい?」


なにか哲学的な回答をされた。


「私の師、現帰宅部部長の言葉だ」


あ、先輩が部長じゃないんだ。てっきり冬月先輩が部長だと思っていた。