そこに居たのは桜の木に背中を預けて、腕を組んでいる少年。
茶髪でちょっとチャラい雰囲気があるけど、手足が長くて背もスラッとしているイケメンさん。三年生か?
すると俺達の視線に気が付いたのが、イケメンがこちらを向いた。
「久しぶりだな、冬月」
「お久しぶりです。部長」
んへっ! 部長!?
部長と呼ばれたイケメンが近づいてくると、慣れた手つきで先輩の頭を撫でやがった。へ、変態だー!
「会いたかったぜぇ。今んとこ無敗だってな。師匠として鼻が高いぜ」
「お褒めの言葉はありがたいですが、その手をどけてください」
「ははっ。相変わらずつらねぇーな」
プークスクス。先輩に怒られてやんの。イケメンざまぁ。そのまま地雷原でタップダンス踏んで爆発してもいいのよ?