だけど芽衣ちゃんが「良いお嫁さんになるね~」と復唱したら満面の笑みを浮かべた。理不尽だー!


飯を喰って、皿洗いを強要されて、芽衣ちゃんと一緒にテレビを観て、いつも通りの日常を過ごす。


途中で芽衣ちゃんが目をショボショボさせていたから、そろそろお風呂に入ろうと誘ったら、アイロン掛けをしていたはずの宙が背後に現れて、俺の背中に足蹴りをお見舞いしやがった。


『お前はアイロンの続きだ』


そう書き残して、宙は芽衣ちゃんを抱きかかえてお風呂場に連れて行く。


このシスコンめっ。親友の妹に、しかも幼女に手なんか出すわけねえだろ。


だけどそこは居候の身。家主に逆らえるわけもなく、宙に嫌というほど教え込まれたアイロン掛けを開始する。


『うちに来い』と言ってくれた時は本当に嬉しかったけど、まさか家事のイロハを叩きこまれることになるとは予想だにしていなかった。


とりあえず人並み程度にはこなせるようになったけど、どうやら料理のスキルは持ち合わせていないようで、料理本を参考にしてもなぜか暗黒物質(ダークマター)が出来上がってしまう。


だから料理だけは宙が担当。それ以外はお互いが気付いた時にやるシステムになった。