(1・1 AM9:45)

「うぅりゃ~~~~~~!!」

庭では、羽子板大会が始まっていた。
風燕は、酒によっている勢いで大暴走。一回板を振ると、周囲に積もった雪が舞い上がっていく・・・。

普通の人であれば、軽く羽のように飛ばされてしまうが、火燐は普通に返していた。
それを審判として見守る頼漸。ラリーが止まると、羽を落としたほうの顔に墨で落書きをしていった。気がつくと、風燕も火燐も顔が墨だらけ・・・。

椿は、その光景を蓮流と一緒に砂糖菓子を食べながら観戦していた。

「毎年こんな感じ・・・?」
「そうだよ(笑)」
「羽子板っていうより・・・テニスの試合、見てるみたい(笑)」
「正嗣も一緒になって遊んだことがあったよ、一度だけ。」
「あれを?」

「そう。風燕が思いっきりぶっ飛ばしちゃって、畑にすぽってはまったんだ
よ。すぽって(笑)それで、緑涼さんにものすごく怒られるし、正嗣は怪我して、凛香先生に正月早々来てもらうことになったし・・・」



「あの試合に入ろうとしたお父さんが信じられない・・・。」



そこへ、緑涼がやってきて、椿と蓮流の後ろにドンと胡坐をかいて座った。