「結婚指輪・・・。」 「なくしちゃったの。それをお父さんに言ったらもう一度作ろうって。」 「その時にな、お前たちの分も作ろうって。」 時計のデザインは、みんな違うものだった。 でも、ピンと同じように全員の名前が彫られたもの。 「緑涼。」 「何だべ?」 「後で話しあるから・・・。」 正嗣は、緑涼にそういうと、ご馳走さまといってリビングを後にした。