椿は、凌縁の前で足を止めると頭を下げ続ける凌縁の前でしゃがみ、顔を上げるように言う。しかし、良縁は顔を上げようとはしない。 「親父の遺言だから・・・あんたのした事、水に流すわ。まだ許せないことあるけど・・・。」 凌縁が思わず顔を上げると、そこには泣きながら微笑む椿の姿があった。 「あと、親父からあんたへの遺言。」