「千鶴ちゃん、また明日ー」


「ばいばーい」


ホームルームが終わってから友達とそんな会話を交わす。


友達は大体部活、千鶴は帰宅部。

少なくとも、一緒の部活にしよう!
なんて言い合う友達はいなかった。


別に友達がいないとかいじめられてるとかそういうことじゃない。
でも決して友達が多い方でもない。


一緒にお昼を食べる友達とか
好きな歌手の話でそこそこに盛り上がれる友達とか
グループを組む時に誘ってくれる友達とか
休み時間に気が向いたら話しに来てくれる友達とか

そんな子はそれなりにいる。


でも、その子たちも
千鶴がいなくても別に困りはしない、ただそれだけ。

千鶴よりも仲の良い友達がいて
千鶴はその中に入っていたり、
仲の良い友達が用事か何かでいない時に
一緒にいたりするだけ。