「すみません、無意識です」 その言葉にまた野々宮が爆笑する。 そして千鶴の眉間の前に人差し指を向けた。 「じゃあ、意識してしわ寄せないようにして」 「努力はします」 うん、と笑う野々宮の目が笑っているのが嬉しい。 小山がいなくても野々宮が目を細めて笑ってくれることは増えた気がする。 その笑顔を見る度に、千鶴はなんとなく嬉しくなるのだ。 「じゃあ、土曜日楽しみにしてて。 その初めての名前から連絡来るから」 最後にまた口元がニコッと笑い、隣の部員に混じって野々宮は帰って行った。