「しかし、さすがに凄いのう」

「うん、俺もここまでとは思ってなかった」

「多分、ハルが魂だけの存在だったから余計でもその力を吸収できたんだろうね」


すみません。一体何の話ですか?


「でも、ハル。気をつけて。君はやっぱり魂だけの存在なんだから」

「えっ?」


永久さんの声にじっとハルだと主張する彼を見ると、


「あ」


確かに半透明。

薄っすらと向こうが透けて――。


「魂だけの存在は傷つきやすいし、感化されやすい。たとえ黄金律の蜜で力を得たとしてもね」

「黄金……?」


そう聞き返すと永久さんは、ハッとして。


「あ、そうか。まだ言ってなかったね」


なんてニコリと私に笑いかけた。