「今日の星座占いビリであたし、
散々な目にあってるの!瞬も手……」


あたしの視線に気づいたように、

瞬は傷だらけになった手を隠した。


「これは…。」


「マグカップ。直してくれときに、怪我したんでしょ…?」


「――――…。」


「今日は絵、描くの休んだ方が…。」


あたしが瞬の目を見て話すと、瞬は


「俺は信じない。」


と言って、その場で立ちあがった。


「えっ…?」


あたしは思わず瞬を見つめた。


「俺は一日も休まずに絵を描き続けた自分を信じてるから。」


あぁ…そっか…。瞬は自分を信じてる。

信じてるから瞬は輝いて見えるんだ…



あたしはそんな瞬を見て少し笑った。



そして、教室に戻って、又授業に参加した。


―――キーンコーンカーンコーン…


チャイムの音と共に皆が教室を出ていく。



あたしは又、いつものように

一日を終えようとしているんだ…。


「ねーっ…心愛?」


今やっと分かったの…。


「心愛ってば。帰ろ―よ!!」


息吹があたしを手招きする。


「ん?ごめんっ。帰ろっか!」


あたしの胸のこの痛みの正体が…。