瞬は両手を揃えて、お箸を持った。

そして、あたしの方を見て、


「ウマイっ!!」


と言って笑った。


「良かったぁ。」


あたしはホッと一息ついて、

おにぎりを食べる手を止めた。


すると、瞬はあたしの手元のおにぎりを見て


「ん…お前もう食べないのか?」


と言った。


「あっ…うん。何か入っていかなくて。
昨日の寮祭の残り食べ過ぎたせいかも。」


「ふぅん…?」


瞬があたしを見てクスッと笑った。


「じゃあ…。」



―――パクっ…!


瞬があたしの手を引き寄せて、

あたしの食べかけのおにぎりを口へ入れる。


そしてあたしの方をチラッと見てきた。


ドキンっ…

あたしの胸が大きく高鳴った。


「えっ…えっ////」


「ん?もったいないだろ?」


「そっ…そうだけど////」


それ…間接キスになるんじゃ…


ダメだ…考えたらますます顔が赤くなる…////


なんか、別のこと考えなきゃっ……


「あっ…!そうだ、瞬もおひつじ座だよね?」


「え…?そだけど何?」


そっけない顔して瞬はあたしの方を向いた。