「私に笑えって…?」


「そっ。笑った顔見たことないから…!」


「ふっ。あんたも心愛と代わりないじゃない」


「え…そう!?」


「あんたのそういう所、私は嫌いじゃないわ。」


清水は吹き出すように、クスクスと笑った。


「やっと笑ったね。やっぱり僕の思った通り…」


僕は清水につられて笑った。

清水は少しだけポカンとしたけど


「君は笑ってた方がずっといいよ。」


と僕が笑いかけると、


「そうね。」


と又、微笑んだ。


「頼れるのは清水だけだし心愛の事よろしく!」


「はいはぃ。」



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こうして無事にダンスも終わり、最後に

ベストカップルで賞が発表される時がきた。

回りも静まり返って舞台の方を見ていた。



「さぁて…今夜のベストカップルで賞は……。」


一体、誰が選ばれたんだろう……


スポットライトが一気に

あたしと瞬の近くを通った。


そして、そのまま通り過ぎて……



「息吹&真凛ペアです!」


と斜め後ろの息吹と真凛ちゃんが

スポットライトを浴びていた。


うっそ…!まさかの仲の悪いコンビが…!?


「ええぇぇぇええっ…!!」


あたしと瞬がポカンとして二人を見ると、

あたし達以上に息吹と真凛ちゃんは

声を揃えて驚いていた!!


でもステージの上で息吹のいまの気持ちを

聞いたとき、あたしは凄く嬉しかった。


「最高ですっ…!」


あんなに嬉しそうな息吹は

幼馴染みのあたしでも始めて見たから……。