「寮祭の最後と言えばあれだよね。」


「そーそー!あー…私も瞬くんや
息吹くんに踊ろうって誘われたいなぁ…。」


「このダンスで踊ったカップルは永遠に結ばれるっていうしね。」


夜になって皆のテンションも最高潮となった。


あたし達、女子は男子からの

誘いを待たなければならない。


「てか…何でドレス!?」


「似合ってるじゃない!!」


「真凛ちゃんに言われたかないよ…。
真凛ちゃんは美人だから似合うけどさ…」


「そんな事ないわ。私なんて…」


「何?」


「いえ、何でもないわ。さぁ行きましょ。」


「うん…」


裏庭でスーツ姿の男子達が見えた。


綺麗に咲く薔薇の

裏庭は夜を美しく演出してる…。


息吹があたしに気づいて近づいてくる…。


「心愛…僕と踊ってくれる?」


するとその様子を見ていた瞬が

あたしの方に近づいてきた。


「俺と…踊ってくれないか…?」


耳元で二人の声が聞こえてくる。


「ちょっ…ちょっと待って!!」


「待たないよ!!どっちと踊る?答えて…?」


そんな…


「あっ…あたしは…。」