そう呟いたあたしの後ろに瞬が立っていた…。

すごく目を見開いてあたしをじっと見た。


「心愛…息吹の事が好きなのか。」


「……瞬?」


「息吹もお前に気あるみたいだし良かったな…」


「ちょっと待っ…。」


あたしが手を伸ばしたその先には

もう、瞬は居なかった。もうヤダよ…。

あたしは一人休憩室に取り残された…。


「バカだ…。あたしはバカだ。」


なにやってんだろ…はぁ…。



ーーーーーーーー息吹sideーーーーーーーー



―――カラン…


少し水を飲もうと思って事務室に入ると、

すぐ後からドアが開いて驚いた。


「息吹くん…私と手を組まない?」


「えっ清水…?」


僕は少し目を擦って又、清水の方を見た。


「私、男は瞬以外は嫌。あなたと心愛
が引っ付いてくれれば……そうなれば…。」


「なるほどね…こっちも
そっちも良いように動けると…。」


「さすがにあんた、理解が早いわね…。」


「別に構わないケド心愛を
傷付けるような事は許さないからね?」


「はいはい…ほんと一途ね…。」


清水はクスクスと笑った。


僕はそんな清水を見て思わず頭を


―――ポンッ…


と優しく撫でた。



「ほらっ行くぞ!!お客さんだ。」


「も…もう!頭はだめだって!
触っていいのは瞬だけって決まってるのよ!!」


「へいへい。」


僕はヘラっと笑って事務室を出た。


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