あたしは思わずもう一度聞き返してしまった。

すると…

「あのさ、今の話聞いてた?
俺達に付き合えっつってんだよ!!」


と男2人があたしに襲いかかった。


「いやっ…!!」


あたしはそのまま、男達の座っていた

ソファーに押し倒されてしまった。


「マジで可愛い子だな…っ!!
どうしてやろうかっ!!ひひひ…。」


「ちょっ…やっ…やめて!!」


あたしは掴まれた腕を離そうと必死で

抵抗するけど、やっぱ男の力には敵わない…。


みんな、接客で忙してあたしに気づかない。

どうしよう………。


あたしは怖くなって目を閉じた。

その時だった…


―――グイッ


息吹が私の前で男の腕を力一杯掴んでいた。


「悪いけどあんたらみたいな人がここにいられたら困るんでね。出ていってくれませんか!?」


「なっ…なんだぁ!?こいつ!!」


「僕はここの正統執事です。」


「うぜぇ…やられてーのか!?」


「何言ってるんですか。やられるのは
あなた方ですよ?僕の名前知ってますか!?」


「何だと!!」


「僕は柔道7段の佐々木息吹です。怪我したく
なかったら早く立ち去ってくれませんか…!?」


息吹が男達を睨み付けてる…


ヤバい…息吹が本気だしたらこの2年のやつら

殺っちゃう位にほんとにヤバい…っ!!


「あっ…あの…スイマセンでした!」


男2人は名前を聞いた途端に

真っ青な顔をして、引いていった…。


さすが息吹…。


「大丈夫?心愛!?」


「うっ…うん!!」


何を言おうと柔道七段を持っている

息吹はハンパなく強い…。


ジュニアで活躍していた息吹の名前を聞いた

だけでみんなが一歩目を引く存在なのだ。