「あーそだっけ?」


俺はとぼけたように頭をかいた。

だって……心愛を行かせたくなかったから…。



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大事な用だったかもしれないじゃない!

何でそんな怠そうな顔してとぼけんのよ!


あたしは少し腹を立てて、



「あたし行ってくる!!」


と、瞬に背中を向けた。


……だけど瞬はあたしの腕を捕んで、

ここから離れさせてはくれなかった。


「お前はここにいろ。」


たった一言でドキンと胸が鳴った。


『私には友達以上の行動に見えたけど!?』

なんて真凛ちゃんが言うから…。


「えと…でもっ…//」


あたしは手を振り払おうとした……

しかし、瞬が突然、あたしの肩の横の壁に

手を付いて動けないようにした。


「俺といんのそんなにやなの!?」


「やじゃ…ないけど…////」


「けど…?」


こんなことされたら瞬も好きなのかなって

期待して―――…ドキドキが止まらないよ…。


「瞬くーん!」


「やべっ…!!」


瞬はあたしに背を向けて走っていった。


でも何かが引っ掛かる…。


好きだけど…何か忘れられない大きな存在が

あたしの中で生まれていた。