「おはよ、心愛!」


朝から元気な息吹の声が響きわたる。


「おはよ……。」


あたしはさすがに落ち込みモード…。

ほんと、色々ありすぎます……


「心愛……?」


「えっ……?」


「ちょっと来て!」


息吹はクスッと笑って、私の手を引いた。


「えっ!?来てってどこに?」


「それは着いてからのお楽しみ!」


そう言って連れてこられたのは………


「屋上…?」


「そう、屋上だよ!僕、寂しくなったら
よくここにくるんだ。ほら…空を見てよ!」


「うん。」


「君1人で空が出来てる訳じゃないんだ。
綺麗に広がってるんだ。皆の色がさ……。」


「うん…。」


「だから心愛が笑ってなきゃ心愛の色が欠けて空が曇っちゃうんだ。この場所は一番空に近いからよくわかるんだ。」


「あたしが笑わなきゃ空が曇る…か!」


「そう!それにさ、ここなら心愛も綺麗な青空も独り占め出来るんだよ。」


「ハハハっ!!息吹ったらそういうのだけはうまいんだから(笑)」