「騒ぐも何も…。
あんた何しに来たのよ!!ここは女子寮よ!!」


あたしは又持っていたカバンを

もう一度構え直した。


「あのな…俺はな…。」


こちらをジロッと睨む男。


「何よ!!」


「先生に転校生の荷物を
ここに運ぶように頼まれただけだ!」


「へっ…?」


嘘…?


「お前、篠原 心愛だろ!?噂通りのバカだな…。」


むっ……ムカつくッ!!


「あんた、名前は!?」


「伊原 瞬。」


「……。」


「悪かったな…。今、出ていくから…。」


そう言って伊原瞬は部屋を

さっさと片付けて出ていった。


いきなり真面目な顔して

謝るもんだからビックリした。


伊原 瞬かぁ…変な奴…。


「あれ…?」


あたしが部屋の空きっぱなしになった窓の方を

見ると一羽の小鳥が紙を持って飛んできてた。


何だろう…?