「ホント。もうチャイム鳴るし教室戻るっ!!」
あたしがそう言って、真っ赤な顔を腕で隠して
ドアに手を掛けると……
「待て……っ」
と言う瞬の声が聞こえたのと共に、
ガッシャンという何かが倒れたような
音が聞こえた。
本当は気になるけど私は
振り返らないで教官室を出ていった。
ーーーーーーーー瞬sideーーーーーーーーー
「おいっ大丈夫かよ…。」
「まさか、机に引っ掛かかるなんて…」
「何かオレ、初めて見たわ。
瞬がそんな必死で誰かを追いかけてるの。」
教官室にいた皆が俺の派手にこけた姿を見て
とても驚いた顔をしていた。
「そっ…そんな事…」
俺は否定しようとした。
でもその瞬間気づいてしまった……
「どーした瞬?ボーッとして?」
クラスのやつが俺の倒れた体を起こそうと、
俺の顔を覗き込んだ。
でも、俺はそれを拒んで、その場で顔を伏せた。
「マっ…マジかよ…///」
俺が顔を必死で隠すと皆は
「何が?」
と声を揃えて俺を見る。
「なっ…何でもねーよ///」
俺が心愛を好きだなんて………
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