誰も居なくなった寮にポツンと残された私。
皆、本当に行っちゃったんだって今になって
思い知らされた。
「いよいよ1人か――…。」
ご飯も……部屋の中も…お風呂も……
「静かだな…。」
1人には慣れてたつもりなのにな。
何だかんだであたしの回りには
いつも誰かがいたから……。
あたしにかまってくれたから……。
あたしはふと、瞬のチューリップの絵を見た。
「1週間って短くて長い…」
やっぱり寂しいな。1人って……
はぁ…。
そう思わず、ため息を付いた時だった。
―――コンコンッ!!
窓からノックする音が聞こえた。
なっ……何なの?
ここ、二階の窓なのに!?
怖いな……なんのイタズラ?
あたしは怖ごわながら、勇気を振り絞って、
一気にカーテンをめくって窓を開けた。
するとそこには………
「よっ…。」
と手を挙げて、私に軽く笑う瞬がそこにいた。