いった………ヤバ…足ひねった。


………でもあれが無いと瞬が困るんだ。

諦めちゃ駄目だ!!


あたしは又食堂に戻って来た。

そこには…


「あれ…瞬!何してるの…?」


ごそごそと何かを探る瞬。


「あぁ、お前か。絵描くのに使ってた
ペン無くしてさ…。どっかでみてねーか?」


「あ…えっと……。」


知ってるけど…言えない…。


「――いつものアレかな…。」


「いつもの?」


「前からよく物、盗まれるんだ。最近気が緩んで管理が甘かったかも…。仕方ないか……。」


仕方ないって……そんなっ!!


「諦めちゃうの…?」


「しょーがねーだろ。俺の不注意だし…。」


どうして…!!

大切な物じゃなかったの!!



「あたしも探すの手伝うよ?」


「いい。ねぇもんはねーよ。」


瞬はあたしにそっぽ向いてそう言った。

もぉっ!こうなったら…


「待ってて!あたし、取り返してくる!!」


あたしは止まってた足を動かした。

すると瞬は私の方を又向いた。


「取り返すって誰が持ってるか知ってんのか!しかもその足…何かされたんじゃ…!!」


あたしは瞬に腕を掴まれた。そして、

瞬は少しだけ悲しい顔をしてあたしを見た。



「もういいから!!あんなペン。
俺はもう気にしたりしないから……」


瞬はあたしに行くなと言わんばかりに

グッとしたを向いた。