そんな真っ暗になった世界で、光輝君は俺に質問してきた。

「雅也は好きな人いないの?」
「は?」

好きな人…。
そんなの居ない。

「いないよ」
「そっか」
「光輝君は?」
「いないよ」

仰向けになって天井を眺める。

うとうとし始め、いつの間にか意識はもうなかった。



俺は…光輝君が大好きだった。
血のつながりはないけど、お兄ちゃんだと思っていたよ。

光輝君は俺にたくさんのことを教えてくれた。

俺は…光輝君になにかしてあげれましたか…?