「ずっと家にいるけど、
苦しくない？辛くない？」


「大丈夫です。」


お母様は優しく聞いてきて、
私は凄く嬉しかったけど、
健さんの機嫌が悪くなる事を
恐れて私は明るく振舞った。



「それは何よりだわ。

健の少し変わった性格を
理解して貰える人物なんて
ほとんどいないし、
許婚がいたんだけども、
健が貴方と結婚すると聞いた時、
正直驚きもしなかった。」


「ええ？」


「驚かないわよ。

健には政略結婚をさせる事を
私は全く望んではなかった。

たった１人の跡取り息子だから、
色々な事に縛られる事が多いから、
結婚相手だけは、
自分で見つけて欲しかったの。」


お母様が言っている言葉を、
私なりに理解出来るが、
私は本当に
健さんに必要とされて
結婚をしたのが分からない。