「誰だろう・・。」


何とか涙を堪えて、
インターホンを取ると、
年配の女性がいた。


1度だけお会いしたから
私は覚えていて、
すぐさま私はその人を
招き入れた。



「お久しぶりです。」


「ええ。」


女性にお茶を出して、
私は女性の向かいに座った。


「健が今日から出張だから、
貴方に会いにきたのよ。

健がいたら五月蝿くって、
話すら出来ないからね。」


「はい・・・。」


女性なのに何故か威圧感が
男性並みに感じるこの人は、
健さんのお母様、
松平花子様なのだ。