あれは4日前のこと。

「なぁ、藍晴、宿題見せてくれよ。」
そう話しかけてきたのは牧田(マキダ)。

「は?なんでアンタなんかに見せなきゃいけないわけ?」
私はいつもの返事をした。

「んだよ、使えねーヤツ。」
チッと舌打ちをしてどっかに行った。

使えねーヤツって私、物じゃないし。

そう思いながら私は外に行った。

「おい、お前、俺の本にジュースこぼしてんじゃねーよ!」
私より10センチくらい小さい男子が不良に絡まれていた。

助けた方がいいよね・・・?

「ちょっと、あんたら視界に入ってウザいんだけど。」
不良に向かって思いっきり睨みつけた。

「うっ、うわぁーー」
不良たちは顔を青くしてどっかにいった

「名前は?」
首をかしげて男子は言う。

「藍晴 奏(ランバ カナデ)よ。」
そっぽを向いたまま言った。

「ボクは千代 小春。よろしくね!」
小春とかいう男子は手を差し伸べてきた。
握手か。

「なんでアンタと握手なんかしないといけないわけ?」
腕組みをして睨んだ。

すると、小春は下を向いて
「そっか、そうだよね。ぐすん」
と小さな声で言った。

な、 泣いてんの?
ありえないんですけど。

「ぐすん、ぐすん。」

めんどくさい。

「あーもうっ!わかったよ!すりゃーいいんでしょ!」
私はそぉっと手を差し伸べた。
小春は開き直ったかと思うとすぐ私の手を握った。
「奏」
甘い声で言うといきなり抱きしめてきた。
で、その次に言った言葉は予想外のものだった。
「好き❤だーい好き!」