「「え?」」
「魔力だと?」
「アァ」
ノアは深く頷いた。
「ソイツはどうやら影響を受けやすいらしイ。このままじゃ危険ダ」
「えっ、どういうこと?ノア」
智貴が……?
もう一度智貴を見てみるが、視線は地面のどこかを見ていた。
「ここはもうさっきまでいた場所じゃなくなってしまっタ。ドウヤラ俺のイヤな予感は当たってしまったみたいダヨ」
静かにそう呟いた。
「ーーソイツは智貴……と言ったカナ」
「うん、そうだよ」
「一時的に魔力を送るから、まぁ、……みんな後ろを向いていてくれないカナ。流石に恥ずかしい」