「どこに向かってるんだよ。……それに、俺たちはなんでわざわざ眠らされたんだ。」 「さあ?僕に聞かれても困るよ~。」 「ここはどこだ? …………!何かにつかまれ!」 「え?」 「早く!」 異変に気づいた智貴が窓を覗き込んで叫んだ。 「……うっ!」 突然頭痛がして膝をつく。 「大丈夫か、おい!」 「アッチャー、やっぱリ仁は運転が荒いナァ」 「呑気に言ってんじゃねえ!」 途端に乗っていた車が揺れ、窓が真っ白に包まれた。 あまりのまぶしさにみんなは目を瞑った。