なかなか唯と電話ができない僕は、また唯のワンコールを待って電話に繋げようと思った。
なんか積極的じゃないこんな自分を見て、少し嫌になった。
ただ電話するだけなのにそんな事ができない。
学校帰り、家に着くと唯から、
「電話していい?声聞きたくなった。」
なんてまるで僕の事好きなんじゃないかというようなメールがきた。
もしかして好きなんじゃないか……?と、勝手な考えを持ってしまった。
クラスの女子に目があった時にもそんな事思う。
いいよとメールで返事をしてすぐに自分の部屋に向かった。
プルルルル…
「もしもし?」
すぐに唯からの電話を取った。
「声聞きたくなっちゃった。」
「僕の声なんかいいものじゃないでしょ?」「そんなことないよ。唯好きだよ。」
「ありがとう。」
まるで唯に告白された気分になった。
2人の会話は夕飯の時間まで続き、また夜に電話する事を約束した。