僕の声を遮った彼女は、涙を流していた。 急に彼女は体を起こし、町中に走り出してしまった。 「ま、待って!」 静乃ちゃんの後を追う。 男と女だ、先に走り初めたとはいえ。 静乃ちゃんとの距離は縮まってきた。 彼女は急に曲がり、ちょっとした後に僕も曲がった。 「って………。静乃ちゃん?」 後少しで、掴めそうだった彼女の姿は。 まるで、消えたかのように姿がなかった。 でも、そんなはずはない。 少し後とは言え、曲がったとしても。この道すぐに曲がり角はない。