どうして……。
どうしてこんなに胸が苦しいの……?
無事に消毒が終わり、満足そうに笑う結城先輩。
「ありがとな、沢木」
「いえ……」
先輩が笑顔を見せる度に……ドキドキして……でも、なぜか切なくなる。
「あ……俺、次体育じゃん。
ヤッベ……着替えなきゃ!」
音ちゃんのことは考えてほしくない……。
音ちゃんじゃなくて……こっちを見てほしい。
「じゃあな、沢木。
また今度」
「あ……はい」
先輩は焦ったように保健室を出ていった。
残された私は……ある一つの答えにたどり着いた。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…