もうすぐ夏休み……か。
二年生になって夏休みに入るまでいろんなことがあった。
たくさん泣いた。
でも……かけがえのないものを手に入れた。
綾乃、海斗、亜沙美、くーちゃん……。
あたしにとって大切な大切な……親友。
夏休みに入る前に一つ心残りがあるとすれば……それはただ一つ。
「音羽」
「湊先輩!?
いつの間に……」
いつの間にかあたしの横にいた湊先輩。
ビックリした……。
「最初からいたけど」
「え……本当ですか?」
「あぁ、海斗が来るずっと前から」
「それって……」
湊先輩はあたしの頭の上にポンッと手を載せた。

