「……海斗」
「ん……?」
音羽はまっすぐ俺を見ていた……。
目をそらさずに……真剣に。
「……あたし、海斗のこと大好きだよ」
「……あぁ」
「恋愛対象としては見れないけど……でも……海斗のことは大好き。
本当に……大好き」
それぐらい……分かってる。
何年一緒にいると思ってんだ。
今年で17年目だぞ?
自分がどう思われてるのかぐらい、分かる。
「いつもあたしのこと助けてくれるし……どんなバカみたいな話だって聞いてくれるし……あたしのこと一番分かってくれる……」
じっと俺の目を見つめる音羽の目に涙が浮かんでるのが分かった。
潤む目……。
それでも音羽は一生懸命俺に話しかける。

